体に取り込む水の質

体に水を補給する方法

 1日2300ml以上もの排出される水。補わなくては、体内が水不足になります。
 まず食事から水分を取ります。ご飯・野菜・肉・魚・スープなどなど、ほぼ全ての食事には水分が含まれ、食事では1日約600mlの水を補うことができます。また、この食べものを分解する際の化学反応によっても水分が発生(代謝水)します。この水が1日約200ml 。
 つまり、あと1500ml の水を飲めば、体内の水バランスは整います。(もちろん、汗をかいた場合はより多く必要です。)
 しかし、排出量と摂取量を計算して生活など中々できません。その調整をするのが腎臓です。水分補給が足りない時は、尿を濃縮して水の排出量を減らし、水分摂取が多い時は、尿で余分な水分を放出。体内の水バランスを整えてくれます。
 このことから考えても、腎臓に過剰な負担をかけないためにも、なるべく適切な水分補給はやはり大切です。

水道水は飲めない? ミネラルウォターは体に良い?

 近年、生活する中で「水道水は塩素があって体に良くない。」「ミネラルウォーターはミネラル分が体に入って健康に良い。」といった考えをする方は多いでしょう。しかし、本当にそうなのでしょうか?
 水道水は国が定めた安全基準(水道法)をクリアしたものです。この安全基準は、ヒ素・フッ素・ホウ素・亜鉛・マンガンなどについて、それぞれ含有量が一定基準以下と定められています。
 同じように市販されているミネラルウォーターにも安全基準がありますが、比較した場合、ミネラルウォーターのほうが基準がはるかにゆるいのです。
 例えばフッ素は2. 5倍、マンガンは4倍、ヒ素、ホウ素、亜鉛などは約5倍もの基準になっており、水道水の方が基準がゆるいといった項目はひとつもありません。ですから、ミネラルウォーターにも水道水と同等の水質を求めるなら、水道法が定める全ての項目基準の確認が必要になるのです。

気をつけたい「硝酸性窒素・亜硝酸性窒素」

 「硝酸性窒素・亜硝酸性窒素」と言われても、一般的にはあまりなじみのない物質でしょう。これらの物質は、主に微生物によって生成ものです。たとえば微生物が多い土壌に豊富な化学肥料を与えると土壌微生物が分解して窒素酸化物を放出したり、排水の栄養分を分解して放出したりします。反対に排水や化学肥料などの影響のない土地や清流ではほとんど検出されないものでした。
 ですが近年、排水や化学肥料など影響のない渓流ではほとんど検知されなかったこれらの物質が検出される例がでてきています。以下、群馬県の渓流で硝酸態窒素が検出された記事です。

「ごつごつとした岩山を縫って透明な水が流れる。群馬県・妙義山。源流域の桶木沢と中木川で群馬工業高専(前橋市)の特認教授、青井透さん(64)は首をかしげた。6年前、水に溶けているある成分を測り、高い値が出たときのことだ。
成分は、健康に悪影響を及ぼす硝酸態窒素。乳幼児が高い濃度で飲むと顔や手足が青くなり酸欠状態に陥ることで知られる。飲用水基準は1Lあたり10mg以下。排水や化学肥料など影響のない渓流ではほとんど検知されないはずなのに、2mgを超えていた。岩清水では不自然に高い値だった。」

-中略-

「その後、謎は解けた。群馬県を中心に渓流と河川の計65地点を財団法人・河川環境管理財団(東京都)とともに調べ、専門家に解析してもらった結果、雨と一緒に大気中の窒素酸化物が降り、これが硝酸態窒素に変わった可能性が高いことがわかった。工場や車による汚染と考えられる。」

-以下略-

「呼吸する地球(上)-過剰な窒素 環境脅かす」『読売新聞』2012年6月19日朝刊から引用

 このように、普段の生活ではほとんど意識することのない物質ですが、現代の環境から考えても意識を高く持つ必要がある物質なのです。